君と目覚める幾つかの方法(体験版感想)

【Navel公式】『君と目覚める幾つかの方法』オープニングムービー

いつものNavel内製ライターから変わって「なないろリンカネーション」や「ガンナイトガール」のシナリオを担当した「かずきふみ」氏がシナリオを担当。人間そっくりのオートマタが裕福層の日常生活や労働用ロボットとして活躍する近未来を舞台にしたサスペンスミステリーです。主人公の伊奈宗介はオートマタの整備を生業としている青年。ある日、自宅前にてオートマタを保護、修理しようとしたところオートマタの足を強引に付けられた人間の女の子であることがわかりました。

オートマタやポケットデバイスが普及したちょっと未来の日本が舞台

基本は現代日本なんだけど、今から見るとオーバーテクノロジーがわずかにあるような世界観。

彼女と関わっていくことで病院の臓器密売に関わる闇に直面することになり、警察の人形課(オートマタ関連の犯罪を取り締まる課)と協力して彼女を守ることになります。主人公がオートマタの整備士ということもあり、オートマタ関連の設定描写が上手く世界観の中にはすんなり入っていきます。主人公の周囲には2人の女の子オートマタ「アイル」、「マキノ」がおりメイドの真似事をしています。その2人の反応は人間そっくり。ライターさんも機械特有の特徴を入れないように意識しています。

その一方で会話内の描写でしかないのですが、ツンデレタイプのオートマタを導入したカフェで、Aさんにはツンデレで、Bさんには不愛想で、Cさんには女王様でと人それぞれで反応が異なる不具合が発生しました。それぞれのお客さんによる愛情度で反応が変わる仕様が拡大解釈された不具合なのですが、AIらしさが分かる一幕です。主人公が作ったマキノ・アイルはディープラーニングにより学習を繰り返した結果、人間らしくなったような設定です。

また、オートマタは大きな変化ですが、スマホに代わる新たなデバイスとしてポケットデバイス(以下PT)が普及しています。これはAR型スマホのような電子機器で、ボタンを押すと目の前に仮想空間が現れる、つまりは眼鏡無しで楽しめるGoogleグラスのような機器として描かれています。また、オートマタの人口筋肉を動力義肢に、人工皮膚を医療活用する技術転用により人間の機械化も普及しだしています。作中ではオートマタ技師の主人公と対比するかのように、人間の人工関節の着脱を生業とする義肢装具士のサブヒロインもいます。

メインヒロインは両親の臓器売買闇取引により足をばっさりやられており、体験版終盤で最終的に外見が人間そっくりの足を手にいれます。その一方で「アイル」、「マキノ」の優秀さも秒差されており、「オートマタと人間の違いは何か?」はこの作品のテーマの1つかなと思います。

臓器売買の証拠を握るヒロインを巡る陰謀の攻防

さて、ヒロインの初音。彼女は「父母に家庭内暴力を受けていた」「父母の借金返済のため、足を臓器密売の材料として奪われたあげくオートマタの足を付けられた」「父母が自殺している(本人や警察は殺されたと判断)」というまさに悲劇としかいいようのないヒロイン。主人公達が出会った当初は心も開かずPTSD障害に苦しみ、(折檻から避けるため)人に従おうとする状態。

また、主人公の友人で且つ警察の人形課に所属する舞花とその上司である菜々子は、ヒロインが被害にあった人身売買の捜査を進めており、必然的に主人公も巻き込まれることに。面白いことに主人公自宅兼オートマタ修理ショップはセキュリティレベルが民間からは考えられないほど高くヒロインを守ることになります。(体験版ではセキュリティの高さ故に敵組織キャラが舌を巻く程度で実際どの位かの描写は体験版では無し)

警察は病院、そして警察内部に闇取引の下手人がいると踏んでおりまだ宣戦布告をした程度ですが敵地に乗り込むことなども。また、体験版ラストでセキュリティ溢れる主人公自宅内にて沢山の主人公友人達と共にヒロインが臓器密売の真相をネタバラシをするのですが(ネタバレシをしている描写があるけど内容は体験版では分からず)、

そして、プレイヤーへの謎かけが。直後に敵がこの真相語りを把握してヒロインの抹殺指令を出しているんですよね。誰だ!裏切者は?ということで、日常7,サスペンス3ぐらいの割合ですが、面白そうな下地をしたゲームでした。

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